戦う企業法務弁護士

企業法務に携わるビジネス弁護士が、企業経営に役立つ法務戦略、法的視点をアドバイス

ブログ移行のお知らせ

これまでlivedoorにてブログを開設して参りましたが、この度、ブログをfc2.comにて「戦う企業法務弁護士RETURN」として、新しく開設することとました。
新しいブログのURLは、下記のとおりです。

http://businesslawyer.blog96.fc2.com/


ブログ移行の理由は、以下のとおりです。

本日3月16日、livedoorの前代表取締役であった堀江氏が、刑事事件で実刑判決を言い渡されました。

コンプライアンスの観点から考えたとき、同氏が経営していたlivedoorにおいてブログを利用することは適切ではないと判断しました。

当ブログを開設した3年前当時は、弁護士がブログを開設することは珍しく、当ブログは希少な存在として注目をいただき、おかげさまで多方面から反響をいただきました。

とはいえ、一昨年からは、本業の多忙さを理由にブログの更新頻度が低下し、現在に至っています。

そこで、心機一転、従来よりも更新しやすいブログ、コンプライアンス上問題がなさそうなブログを検討した結果、fc2.comにてブログを開設することにいたしました。

fc2.comでのブログは試運転を兼ねて先週から運営していますので、従来の読者の皆さまも、引き続き、そちらをご覧いただければ幸いです。

http://businesslawyer.blog96.fc2.com/

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

結局、なんだかんだで、去年は4回しか更新しませんでした。
読者の方から「もうブログやめたんですか?」「もったいない」などとのメールもいただきました。

色々と悩んだ末、ブログの更新頻度が下がった原因は「きちんとした内容のものを書かなければいけない肩肘張りすぎていたから」という結論に辿り着きました。

そこで、心機一転、2007年からはもうちょっと軽〜いタッチで気が向いたら書こうと思います。

というわけで、今年もよろしくお願いします。

内部統制(ガバナンス)、SOX法、企業会計

会社法が施行され、先月は、業務適正確保体制(いわゆる内部統制)について基本方針を定めた会社が多いと思います。
また、今月には、日本版SOX法こと、金融商品取引法が成立。
一連の企業改革法は、これで全部出そろった感があります。

とはいえ、「結局、制度が増えただけで、ややこしくなっただけじゃないか」との印象を持たれている方も多いと思います。

しかし、内部統制もCOSOフレームワークもSOX法も企業会計も、バラバラに考えるとややこしいですけど、一つの視点で考えて、理論を組み立てると、すっきりわかると思います。
おそらく、説明されれば、当たり前じゃないか、と思うはずです。

そのキーワードは、「株主主権」です。

会社のオーナーは株主です。これは、誰が何と言おうと、会社法が定めている基本ルールです。
だから、株主が決めることこそが会社の絶対的な意思である、と。
これが、「株主主権」です。

ところが、株主は毎日会社の経営をしている余裕もないし、専門知識だって持っていない。株主としたら、株価を上げてもらって、株を高く売ったり、配当をもらうことにだけ興味がある。
だから、株主は自分に代わって、経営センスがある人に会社を任せたい。だからこそ、株主総会で、株主のみんなの意思で、この人に経営を任せようという人を選ぶ。これが取締役。

ここまでは、基本なので、確認してもらえればと思います。

取締役は、株主から会社の経営を任された。
だから、年に1回、株主に対して、自分たちが行った会社の経営の成果、要するに、
(1)「この1年間こんなことをやりました」という事業報告をし、
(2)「この1年間、会社はこんなに儲かりました。今現在、会社のお金の動きはこうなってます」という計算の報告をする。

こうした(1)日々の事業の内容や(2)計算の報告に基づいて、株の価値は変動したり、株主に配当される利益の額が決まる。

そうだとすると、株主としたら、
(1)株価が下がるような違法な事業や合理的ではない事業を行ってもらっては困るし、
(2)事業に使ったお金、配当されるお金の額は正しく評価してもらいたいはずです。

ところが、株主は、(1)日々の事業内容をチェックするわけにはいかない。また、(2)計算内容をチェックするわけにはいかない。
そんな時間もないし、労力を注げない。
株主に代わって、誰かにチェックしてもらうことが必要であるよ、と。

そこで、株主から経営を委託された取締役自身が、取締役の履行補助者である従業員は違法な行為をしていないかなどをチェックする。これが、「内部統制」です。
会社法が、情報の収集…、損失の危機管理…などなど会社の業務適正確保体制の基本方針を定めるように、と規制しているのは、こういう観点から理解されるべき制度です。

また、取締役自身が違法な事業や合理性を欠く事業をするかもしれない。そこで、この取締役をチェックする立場が必要である、と。
それが、株主自身がチェックする場合もあれば、株主からチェックするように依頼された者がいる場合もある。
これが、株主による代表訴訟や取締役の解任権であったり、監査役による監査なのです。

さらに、先ほどご説明したように、(2)取締役は1年間の金の動きを正確に株主に報告しなければならない。
そうだとすると、報告すべき数字の評価については適正な基準によってやるべきだし、評価方法も適正な方法によらなければならない。
取締役が、「1年間正しい基準に基づいて計算処理しました。計算書類の内容は正しいことを誓います」と宣言する。
これが、SOX法、企業会計の問題なんです。

ところが、取締役だけに任せると、「正しくやりました」と言いつつ、正しいことはやらないかもしれない。
そこで、株主から任された会計監査人が、取締役の計算書類をチェックする。
中央青山監査法人が問題になったのは、こうした重要なポジションにいるのに、取締役言うがままにチェックしたり、適正に監査していなかったから。業務停止になるのは、当然です。

以上のようなものが、株主主権という立場を徹底しての、会社法、内部統制、SOX法、企業会計の理解だと思います。

こうした上で、内部統制やSOXと、企業会計との関係を考えてみると、内部統制もSOXも企業会計も法律、制度は違えど、目指しているものは、いずれも、株主主権の実現。
株主の利益になるような経営、株主に正直な経営を、取締役にやらせよう、という目的は同じかと思います。
事業を適正にやらせても会計がいい加減では株主に正直とはいえませんし、反対に、会計が正確でも事業がいい加減なら株主の利益にはなりません。
内部統制、SOX、企業会計は、一体となって初めて意味がある、いわば、株主主権を支える大きな両輪である、と思います。

知的財産マネジメント研究会

私が中島経営法律事務所に入ってから、6年間一貫して担当してきた業務の一つが知的財産法にかかわる業務です。

仕事の中心は、商法・会社法、危機管理・情報管理がメインではありますが、知的財産法にも力を注いでいます。

その一環として、この4月から「知的財産マネジメント研究会」という勉強会の中の「Law and Practice 分科会」のオーガナイザーを担当することになりました。

「知的財産マネジメント研究会」というのは、2000年4月から始まった、政策研究大学院大学政策研究科の隅蔵康一助教授と東京大学先端科学技術研究センターの西村由希子助手を総合オーガナイザーとする勉強会で、文部科学省の21世紀型産学連携モデルプログラム事業として実施されている勉強会です。

元々は大学・大学院の理工系の学生などを中心とした研究会だったようですが、今は多くの企業や大学の知的財産担当者などが中心になっているようです。

今日は、政策研究院大学で、その第1回「Law and Practise 分科会」を行い、さらに、研究会全体に対して「共同研究開発契約の契約上の注意点と実務」という点からセミナーを担当させていただきました。
次回、以後、基本的に隔月で分科会を開催し、知的財産に関するケーススタディを行う予定です。

ちなみに、参加は無料で予約も要りませんし、難しい知的財産の法解釈を行うわけではないので、法律知識がゼロの方でも構いません。
2か月に1回、土曜日の昼に乃木坂にある政策研究院大学で知的なひとときを過ごしてみるのもいいですよ。きっと財産になりますよ。

新会社法の本、出版

2006年の法律的な大きなポイントの一つは、新会社法の施行です。
5月1日施行予定ということで、ご相談いただいている企業の担当者からも次々と質問が寄せられています。

特に、これから5月から6月にかけては、3月を決算期としている多くの企業が株主総会を開催するシーズンなだけに、株主総会の手続・運営、役員会の運営、定款変更…と新会社法に対応するための諸策が続いています。
おかげで、私は今、現行商法と新会社法とが頭の中で混乱しています。

そんな中、中島経営法律事務所でも新会社法を説明する本を2月下旬に出版しました(…って今頃宣伝しても…)。
「Q&A新会社法であなたの仕事はこう変わる」という題名で、日本経済新聞社から、中島茂、栗原正一、そして私の3名での共著です。
日本経済新聞社という出版社のネームバリューのおかげか、本の表紙デザインやタイトルのおかげか、本の薄さのおかげかよくわかりませんが、既に出版元在庫切れで、手元に届くまで1か月かかった人もいたようです。

内容は法解釈論ではなく、題名のとおり、実際にビジネスの現場に新会社法はどう影響するかをまとめたものです。そのため、新会社法を網羅するものではありませんが、逆に、現場にかかわる問題のポイントを掴むには手頃という印象です。

とりあえず、宣伝でした(笑)
連絡先
弁護士浅見隆行
〔プロフィール概要は下部に記載〕

東京都千代田区内幸町1−1−7大和生命ビル10階 中島経営法律事務所
電話 03-3502-8521
FAX 03-3502-8525
(無料での法律相談は受けておりません)
テーマ別トピック
プロフィール
浅見隆行
【プロフィール】
S50 東京生まれ
H5.3 早稲田実業学校高等部普通科卒業
H9.3 早稲田大学法学部卒業
H12 弁護士登録(第二東京弁護士会)
現在、中島経営法律事務所 所属
H17 パートナーに昇進
H18 母校早実が甲子園で悲願の全国制覇を達成

【業務内容】
会社法、商事法一般を中心に、株主総会、危機管理、コンプライアンス、広報など、企業法務全般に精力的に取り組む。
広報は、各種ディスクローズ文書、企業不祥事発生時の各種リリース、新聞社告、記者会見、国会答弁まで幅広く活動している。

【主な著作物・研修・レクチャー等】
◆著作◆
「ネットリスクなるほどQ&A」(中央経済社、共著)
「実践コンプライアンス講座 これって違法ですか?」(日本経済新聞社、対談参加)
「事例でみる借地借家契約の解除」(新日本法規出版、共著)
「仕事の法律」(三笠書房、共著)
「Q&A新会社法であなたの仕事はこう変わる」(日本経済新聞社、共著)

◆最近の論文・コメント◆
「ライブドアによるニッポン放送の新株予約権の発行の差止請求に関して」コメント(夕刊フジ2005年3月5日付、3月23日付)
「ニッポン放送・SBIとの貸株契約について」コメント(夕刊フジ2005年3月26日付、日刊ゲンダイ2005年3月26日付)
「検証JR福知山線脱線事故 公益事業者の社会的責任は果たされたのか」(ガスマーケットレビュー2005年5月17日号)
「スキだらけの買収防衛策 ニレコ新株予約権差止め、後続に冷や水」(日経ビジネス2005年6月20日号)
「完全社外監査役」(中央経済社「税務弘報2005年7月号」)
「日本技開、株式分割、夢真、差し止め請求―司法判断3つのケース」(日本経済新聞2005年7月22日付)
「BSデジタル 民放5社 個人情報抹消」(日本経済新聞2005年9月7日付)
「信託業法改正に伴う知的財産信託制度の活用」(中央経済社「税務弘報」2005年11月号)
「TBS逆転秘策は」(夕刊フジ2005年10月21日付)
「ライブドアの再建方法について」ラジオ出演(J−WAVE「グッドモーニング東京」2006年1月31日)
「ライブドア、堀江氏の法的責任」コメント(夕刊フジ2006年2月6日付)
「ライブドア、堀江氏の法的責任」コメント(週刊プレイボーイ2006年3月 日付)
「敵対的買収防衛」コメント(日本経済新聞2006年4月24日付)
「製紙再編 株主支持獲得へ」(産経新聞2006年8月3日)
「日本製紙王子独走を警戒 識者コメント」(日本経済新聞2006年8月4日)
「取締役の法務」(日本経済新聞2006年8月15日)
「買収防衛TOB 製紙攻防で見えてきた課題」(日本経済新聞2006年8月21日)
「日立製原発タービン異常:巨額賠償の懸念」(毎日新聞2006年8月27日)
「東芝、ソニーへ賠償請求へ」(日本経済新聞2006年10月17日)

◆研修・レクチャー◆
各種企業、団体にて「コンプライアンスの考え方」「知的財産の管理・活用・防衛・訴訟の基礎」「クレーム対応マニュアル」「個人情報保護の実務」「Pマークを確実に更新するために」「公益通報者保護法と内部通報制度の構築・運営」など企業法務全般を解説
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